信用金庫とは
ショートムービー「花咲カフェのひとびと」は、信用金庫の歴史や理念、役割を説明した短編動画(全3話)です。
◇◆シチュエーション◆◇
この町で暮らす人々の憩いの場である“花咲カフェ”。
カウンターに立つのは看板娘の「花ちゃん」。常連客の社長とヤスさんは、花咲カフェで花ちゃんを交え軽口を叩き合うのが毎日のささやかな楽しみである。
そんな花咲カフェに今日も新しいお客さんがやってくる…
第一話 信用金庫の歴史と3つのビジョン (3分30秒)
第二話 銀行との違いと信用金庫の業務 (4分03秒)
第三話 信用金庫のネットワークと「つなぐ力」(3分35秒)
信用金庫とは、地区内に住所または居住する人や勤労する人、事業所のある人が会員の対象で、地域の繁栄を目的とする非営利法人の金融機関です。
信用金庫の特徴
- 営業地域が限定されている
- 株式会社ではなく、会員の出資による協同組織(会員は営業地域内の方々のみ)
- 利益目的ではなく地域社会の利益が目的
- 地域でお預かりした資金はその地域の中小企業や個人に使う(融資)
- 融資は原則会員が対象(中小企業または個人)
信用金庫の会員資格は、その地域に住んでいる人や仕事をしている人です。
信用金庫の会員資格
- 営業地区内に住んでいる人
- 営業地区内に勤めている人
- 営業地区内に事業所を所有する人
- 営業地区内に事業所を所有する法人の役員の人
- 営業地区内に転居することが確実と見込まれる人
<事業者の場合>
- 従業員300人以下または資本金9億円以下
北海道内20信用金庫の営業地区はこちらで紹介しています。
銀行は株式会社であり、株主の利益が優先されますが、信用金庫は、地域の方々が利用者・会員となって相互扶助を目的とした協同組織の金融機関であり、会員すなわち地域社会の利益が優先されます。
営業地域は信用金庫ごとに限定され、お預かりした資金はその地域の発展に生かされています。
また、銀行は大企業を含む全国の企業等との取引が可能ですが、信用金庫の主な取引先は中小企業や個人です。
預金はどなたでも利用できますが、融資は原則として会員に限られている点も銀行と大きく異なります。
比較項目 | 信用金庫 | 銀行 |
---|---|---|
根拠法 | 信用金庫法 | 銀行法 |
設立目的 | 地域で集めた資金を地域の中小企業と個人に還元することにより、地域社会の発展に寄与する。 | 金融の円滑を図り、国民経済の健全な発展に資する。 |
組織 | 会員の出資による協同組織の非営利法人 | 株式会社組織の営利法人 |
営業地区 | 一定の地域に限定 | 制限なし |
会員資格 (取引資格) |
| 制限なし |
業務範囲 |
| 制限なし |
一方、取り扱い業務については銀行と共通点が多く、預金・融資・為替を取り扱っています。
融資は原則会員のみとしていますが、会員以外の方々への融資(制限あり)も認められており、預金等その他の業務につきましては、会員以外の方でもご利用いただけます。
<お金を預かる>
金融機関において重要な資金源となるのが預金業務です。
口座の開設や窓口での引き出し・預け入れなど、顧客の資産管理をお手伝いします。
普通預金や定期預金、当座預金などがこれに該当する商品です。
<お金を貸す>
融資は顧客にお金を貸し出すことを指し、金融機関にとって売上につながる業務です。
顧客に返済能力があるかを調査のうえ判断し、審査に通れば貸付を行います。
貸し付けたお金に利子を付けて返済してもらうことで、売上が発生する仕組みです。
<お金を代行して支払う・受け取る>
為替とは、送金や振込、小切手など現金の移動を伴わない口座間の決済業務のことです。
国内取引を扱う「国内為替」と、海外取引を扱う「海外為替」があります。
海外為替は、外貨との両替や海外への送金、輸出入関連の取引が対象です。
<その他の取扱業務>
信用金庫ではお客さまのニーズにお応えするため、証券業務や保険業務をはじめ、さまざまな業務を取り扱っております。
ただし、信用金庫や店舗によって取り扱っていない業務やサービスもあります。
信用金庫の営業店では大きく分けて以下の4つの仕事があります。
各支店で、お客さまへの対応を行う仕事です。
テラーと呼ばれており「信用金庫の顔」となります。
新規口座開設、お金の入出金、住所や印鑑などの変更、定期預金の作成などを行うとともに、資産運用などお客さまの相談にも応じます。
窓口がお客さまから受け取った現金や伝票、書類などの事務処理のほか、電話を通じてお客さまの問い合せへの回答、各種商品の紹介を行います。
お金をお貸しするための相談や申し込み、審査など、お金の貸出に関する一連の業務を担当します。
地域のお客様を訪問し、お金をお預かりしたり、必要な資金の相談を受け、その貸出しを行ったりしています。
経済的弱者に金融の円滑を図ることを目的に、1900年(明治33年)に産業組合法が制定され、同法による信用組合が誕生しました。
その後、市街地信用組合法、次いで中小企業等組合法が制定されましたが、業界の内外から協同組織による中小企業者や勤労者のための金融機関の設立を望む声が高くなり、1951年(昭和26年)6月15日に信用金庫法が公布・施行され、会員外の預金を扱え、手形割引もできる信用金庫が誕生しました。
日本最古の信用金庫は1879年(明治12年)創業の「掛川信用金庫」(現「島田掛川信用金庫」です。
道内では、1911年(明治44年)設立の現在の渡島信用金庫が最古で、最も歴史の浅い信用金庫でも信用金庫法施行前には設立されています。 ピーク時は34の信用金庫がありましたが、現在は20信用金庫となっています。